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農業共済団体が発行している機関誌のご案内です。

2013年 4月


    

4月3週号
【本山町】良質米産地をどぶろくでアピール
     地域の協力で自信作完成/田岡信男さん

 「どぶろく特区」の認定を受けた本山町で、田岡信男さん(61)が濁酒製造所「田伝夢史(でんでんむし)」を開設し、このほど販売を開始した。「おいしいお酒を造るためにはまず、おいしいお米を作ること。どぶろくの販売を契機に地域のおいしいお米をPRしたい」と意欲をみせている。

出来上がったどぶろくを手にする
信男さん
 本山町吉延地区は棚田が広がり、寒暖差が大きく清澄な水に恵まれているため、おいしい米の産地として知られている。
 信男さんは、数年前から米の販売価格の低迷が続き、販売方策を模索していたときにどぶろく特区のことを知り、2010年に県工業技術センターでどぶろく作りの講習を受講。自家産の「にこまる」や「ヒノヒカリ」を使い、仕込みに試行錯誤を重ねた末、製品を完成させた。
 どぶろく販売に必要な免許申請や関係機関への書類提出などは、本山町地域おこし協力隊職員の全面協力を得て、同町では山下濁酒製造所に続き、2軒目の製造所開設となった。

 信男さんが製造するどぶろくは、「布姫(ぬのひめ)の舞」と「布姫の雫」の2種類。なめらかな口当たりとすっきりした喉ごしから、特に女性に飲んでもらいたいとの思いで、同地区に伝わる伝説の布を織る女性「布姫」にちなんだ製品名にした。
 「味の良し悪しは発酵次第なので、桶の温度管理が重要。目が離せません」と田岡さん。妻の景子さん(57)も信男さんの留守中の管理やどぶろくの出来栄えについて話し合うなどのサポートを行っている。

地区民や関係者が参加して行われたお披露目会
 販売開始に先立ち、2月に同地区の公民館で開いたお披露目会には、地元住民や設立に協力した関係者など約50人が参加。田岡さんは「やっとここまで来られた。みなさんのおかげです」と感謝を込め、出来上がったばかりのどぶろくを振る舞い、飲んだ人からは「色々などぶろくを飲んだが、布姫はひけをとらないおいしさ。フレッシュですっきりしているので、飲みすぎてしまいそう」との声も聞かれ、評判は上々だ。




 同地区は、収穫の終わった棚田での野外コンサート開催や集落営農にもいち早く取り組むなど、活動が活発な地区。10年には地区で栽培したブランド米「土佐天空の郷」が、『お米日本一コンテスト』で日本一に輝いている。
「布姫の舞」(甘口)奄ニ「布姫の雫」(辛口)ともに720_g入り1680円
吉延営農組合の田岡清さん(53)は、「米の新たな販路として期待を寄せています。営農組合の営農ビジョンでどぶろく製造も計画していたので、組合メンバーである信男さんが取り組み、製造販売を始めたことは大変うれしい」と話す。

 信男さんは、特別栽培米の「土佐天空の郷」を使った濁酒も試作中で、「どぶろくを地域の特産品に育てたい。また、お酒の販売によって土佐天空の郷も印象づけたい」と製造に全力を注いでいる。
 どぶろくは、電話またはネットで注文を受け付け。問い合わせは田岡信男さん方まで(рO887・76・2613又は090・8699・9541)

(川井恵美子)
    




   

4月1週号
【いの町】地元の野菜や果物でパイ・ケーキ/森の小さなお菓子屋さん



「さつまいもパイ」と「かぼちゃパイ」
を手に西野内さん奄ニ川村さん
「地元の野菜や果物でお菓子をつくりたい」との思いで始めた『森の小さなお菓子屋さん』。この店は、いの町吾北地区の道の駅「633美(むささび)の里」の一角にある。 
 代表の西野内和美さんらスタッフ4人は、地元のサツマイモ・カボチャなどを材料に、パイやシフォンケーキなどを作っている。
 人気のパイを目当てに訪れるリピーターや、道の駅に立ち寄ったドライバーなどがパイやケーキを買い求める。「こちらに来れば必ず買って帰る」というなじみ客も多く、メンバーの川村敬子さんは、「県外に発送したこともあります」と話す。
 この他シフォンケーキも好評で、「レモン、小夏、手もみの新茶など季節の材料を使っていますので、季節に応じて味や風味も変わっていきます」という。
 西野内さんは、「道の駅の野菜市では『種類が豊富で新しいお菓子を』と、地キビの粉を使ったクッキーを開発中です」と、新たなお菓子作りに意欲を燃やしている。
▽営業時間=午前9時〜午後5時

(傍士智博)



4月2週号
【芸西村】デルフィニウム2種類を栽培
     村の産地化目指す/清藤紀嘉さん

 


デルフィニウムのハウスで清藤さん。「切り花として関西市場に出荷しています」と話す

 「清明」「慈悲」などの花言葉を持つ花「デルフィニウム」を栽培しているのは、安芸郡芸西村の清藤紀嘉(のりよし)さん(43)。
 清藤さんは、大学卒業後、実家のハウスピーマン栽培を引き継いだが、就農2年目に花き栽培を始めた。今では花き専業農家となっている。
 デルフィニウム栽培は10年ほど前、重油が高騰した際、寒さに強い品種であることから導入。現在は60eのハウスでデルフィニウムとトルコギキョウを栽培している。
 冬場は暖房の経費節減のため、全てデルフィニウムに切り替える。以前はデルフィニウムの品種をいろいろと栽培していたが、今は、スプレータイプのブルーとライトブルーの2種類に統一。
 管理で難しいところは、「冬場でも花が芯焼けを起こすので、換気と水管理に一番注意しています」と清籐さん。
 「村では、栽培農家が3戸と少ないが、将来的にはデルフィニウムの一大産地を目指したい」と話している。

(岡本潤)



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