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農業共済団体が発行している機関誌のご案内です。

2014年 9月

 

9月3週号
【仁淀川町】田村蕪式会社プロジェクト
       田村カブを守ろう/押岡 徳子さん


「田村カブを守りたい」と押岡代表
 「田村カブの赤紫色と白色のバランスが気に入っています」と話すのは、仁淀川町田村で雑貨店を経営する押岡徳子さん(72)。押岡さんは、「田村蕪(かぶ)式会社プロジェクト」を立ち上げ、代表として田村カブを守る活動に取り組んでいる。
 田村カブは、古く江戸時代から仁淀川町の田村地区を中心に焼畑などで栽培されてきた在来の赤カブ。現在では、約50戸が栽培しているが、そのほとんどは自家消費用に作られているという。
 「高齢化が急速に進むこの町で、田村カブを絶やさないためにできることは、多くの人に食べてもらうことから」と考えた徳子さんは、田村カブの味に感動した長男の妻で野菜ソムリエの洋子さん(43)と協力。
田村カブ


 洋子さんは、野菜ソムリエとしてのネットワークを通じて、また、徳子さんは、来店する生産者に協力を呼びかけるなどして、プロジェクトを立ち上げた。
 このプロジェクトでは、希望者に有料で「蕪主(かぶぬし)」になってもらい、収穫物を発送することとしており、「地域活性化につなげ、伝統野菜を守り後生に残していきたいので、ぜひ『蕪主』になって下さい」と呼び掛けている。
▼問い合わせ先=プロジェクト事務局(0889・35・0662)

(掛水勇雄)


9月4週号
【土佐清水市】除草に活躍
         ヤギが頼もしい助っ人/野老山 卓男さん


 土佐清水市三崎で水稲1.6fを栽培する野老山卓男さん(62)は、4年前から田んぼでヤギ4頭を飼育しており、地域で関心を集めている。
野老山さんと頼もしい助っ人のヤギたち

  ヤギは、草の好き嫌いがなく雑草を食べるので、田んぼ周辺の傾斜地など足場の悪い場所や稲刈り後から水張りまでの田んぼの除草で活躍。
  「農作業の中でも草刈りは労力のいる仕事なので、ヤギたちのおかげで大助かりです」と笑顔で話す野老山さん。
  また、お産を経験したヤギは乳を出し、一日一回の乳搾りで三リットルの乳を搾ることができる。ヤギの乳は栄養価も高く、牛乳アレルギーの代替飲料にもなるとのことで、野老山さんは自家消費のほか、知人に分けたりもしている。
  かわいがれば人にも慣れるヤギ。野老山さんのほかにも飼育する人がいるほか、問い合わせもあり、ヤギの有用性に注目が集まり始めている。

(宮地美保)



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