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農業共済団体が発行している機関誌のご案内です。

2009年12月


12月2週号
【中土佐町】月1発行の"さとだより" 地域の魅力を発信

 
   
▲おおのみ吉野のさとだより
▲白瀧さん夫妻。5年前に大阪からIターン就農した

 5年前に大阪からIターン就農した中土佐町大野見の白瀧俊英さん(58)紀子さん(58)夫妻は「おおのみ吉野のさとだより」を月に1度発行し、地域の情報を発信している。
 このたよりは、一足先に高知に来て農業を学び始めた俊英さんが、大阪の紀子さんに送った手紙が始まり。5年前からは地域新聞として、地元のイベントの報告や、野菜の調理方法、近くに生えている草花を紹介している。今年の11月には141号を数えた。

 自分たちで育てた農作物と一緒に県外へ送ったり、近所に直接配布し、「知り合いが載ると話が弾む」「都会にない草花が見られる」と好評だ。 
 俊英さんは「最初は大阪にいる人たちへの近況報告だったが、今では楽しみに待ってくれている。地域が元気になって、盛り上がっていくようなきっかけになれば」と話している。

(山崎)

   






   
   
   

12月2週号
【土佐町】地場産米の米粉を製造・販売 元気な地域目指して

 土佐町のJA土佐れいほく米粉製粉工場では、地場産米で米粉を製造し、業務用(20`)と家庭用(800c、400c)で販売している。パン、菓子、めんなどさまざまな加工品に利用され、販売量は月に4〜5d。嶺北地域の農業、商業、観光が三位一体となって、元気な地域づくりに役立てばと、関係者は期待を寄せている。

    
▲家庭用の米粉と米粉うどんを手にする長野さん
 JA土佐れいほく米粉製粉工場は、国の農山漁村活性化プロジェクトを活用し、県や土佐町などの支援を受け今年3月に誕生した。加工・販売マネージャーの長野進さん(62)は「米の価格低迷や需要が減る中、米粉は消費拡大と、耕作放棄地の増加防止や地域水田維持にもつながっている。農家が元気になればと思い、導入した」と説明する。
  米粉用米を60e作付けした土佐町田井の西村定喜さん(83)は「高齢やし人手も少ないき、手間が掛かる野菜への転作は難しい。米粉用米の作付けは年寄りもできるき助かる」と話す。
  今年の米粉用米は、29戸の農家が11fに作付けした。品種は「ヒノヒカリ」や「アキツホ」で集荷量は45d。来年からは多収品種に切り替え、面積も20fへと倍増させる予定だ。
 米粉プラントには、でんぷんの損傷を防ぐため、気流式微細粉機を導入した。微細粉は品質が良く、加工しやすいのが特徴。天ぷらや空揚げ、お好み焼きに適した米粉100%と、パンや菓子用のグルテンミックスの2種類がある。
 量販店やケーキ店で扱われるほか、「学校給食でも使いたい」との声があるという。長野さんは「米粉はもちもちした食感が特徴で、揚げ物に使っても油分を吸いにくいので、ヘルシーでカラッと揚がる。米粉と小麦粉は別物ということをぜひ知ってもらいたい」と話す。
 米を米粉に加工して販売することで、生産農家や商業・観光産業の売上増加につなげようと張り切る長野さんたち。「空港や高速道路のサービスエリアで扱ってもらいたいし、県内主体の消費から、関西の大消費地に進出し、販路拡大にも努めたい」と長野さんは意気込んでいる。

(山本)     
    



    

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