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１２月２週号
【土佐市】土佐岩戸米　高品質保つ徹底した水管理

　　　　

▲特別賞表彰の表彰状を手に野村さん

　「今年は全国的に１等米の比率が低下したが、岩戸米は今までで品質が一番良く、８割以上が１等米だった」と、土佐市岩戸地区「岩戸米生産研究同士会」（６５戸）の代表を務める野村和仁さん（５２）。
　同会は、２００２年から始めた共同防除のメンバーを主体として、県の環境保全型農業推進事業に参加しようと４年前に発足。防除の回数を減らすなど基準をクリアし、認証を受けて本格的に「土佐岩戸米」としての販売を開始した。
　「川の水ではなく地下水で栽培した『コシヒカリ』は、以前から『岩戸のお米はおいしい』と評判が良かった。さらに減農薬で栽培することでブランド化を図ってきた」と野村さん。
　今年は、収穫の１週間ほど前まで田に水を入れるなど、個々が水管理を徹底した。「高知では数年前から高温の被害があったため、ブランド米として品質を落とさない意識が徐々にできていた。特に今年はその成果が出たと思う」と話す。
　今年初めて販売した米販売店からは「いい値段ですべて完売した」と好評。すでに来年分の注文も受けている。　
　 昨年度には、他地区に住むメンバーを含む地域ぐるみの活動が評価され、農地・水・環境保全向上対策中国四国農政局長特別賞表彰を受賞した。野村さんは「米の価格が年々下がっているなかで、米の味にこだわるお客さんに納得できる価格で販売し、地域全体の生産者にお米を作る喜びをもってもらいたい」と話している。

（岡林）



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