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農業共済団体が発行している機関誌のご案内です。

2011年 8月


    

8月1週号
【佐川町】広がれ地乳
     町内酪農家の生乳――地元乳業会社が製品化

 佐川町内の酪農家が作り、町内の乳業会社が製造した牛乳。役場や商工会も一体となり、量販店等でのアピールや加工品作りをするなど「さかわの地乳」ブランドを展開している。

    
    
▲量販店で地乳と関連商品を販売。
右から竹村さん、吉本乳業の吉本剛社長
 
▲パックには1㍑、500㍉㍑のほか、
学校給食などにも出される200㍉㍑がある

  地乳を作るのは、町内の酪農家・田村雄一さん(44)、横畠増吉さん(62)、竹村英久さん(42)、田村直一さん(31)だ。それぞれ22~38頭を飼養。自給飼料をできるだけ多く与えるほか、WCS(稲発酵粗飼料)の生産、利用などに取り組んでいる。
  この4戸の生乳を加工するのが、町内の乳業会社「吉本乳業」。宅配や学校給食などで、町民に親しまれてきた。
  町の商工会が、県の産業振興アドバイザーである迫田司氏を招いた際、「この正真正銘の『佐川』の牛乳を使い、加工品の開発などを地元が一体となって進めてはどうか」と提案され、地乳ブランドを立ち上げた。


デザイン一新しアピール
学給や量販店でも提供
 まずは、牛乳パックのデザインを一新。インパクトのある牛のイラストと、地乳の文字が目を引く。町内の学校給食で昨年春から出され、量販店では6月から販売を始めた。
 横畠さんは「地乳をテレビや雑誌などで取り上げてもらったり、牛乳を販売する店が増えたことを聞くと励みになります」と話す。牛乳の売り上げは、以前より2~3割増えたという。


パンやアイスなど誕生

酪農家自らプリン製造
▲竹村さんが作る黒岩プリン(上)と杏仁豆腐

 また、商工会員や酪農家自らが加工品の開発・商品化を進め、パンやアイスクリームなど、さまざまな商品が誕生している。
 竹村さんは「牛乳や農産物が安価で経営が苦しい中、地域の物で加工品を作ってみようと思った」と、酪農の傍ら、地域で農業をしている仲間とプリンの製造にも取り組む。
 現在のラインナップは、「黒岩プリン」(400円)、「ぷりん」(180円)、「地乳杏仁豆腐(あんにんどうふ」(180円)の3種類。農協の加工場を借りて週2回、各100個を作り、農協の直販所や町内の量販店で販売する。
 竹村さんは「地域発の加工品として、自分たちの生産している生乳を利用できることがうれしい。今は仲間と作っていて量は少ないが、ゆくゆくは安定して生産し、特産品になれば」と話している。


(傍士智博)
    








8月2週号
【香南市】クロピクフローで土壌くん蒸
     ウイルスに効果高い代替剤を





 「エメラルドメロン」や「ルナピエナスイカ」などの高知県を代表する品目を園芸施設で栽培する農家が多い香南市夜須町。同地域では、臭化メチル全廃の影響による代替技術として、クロルピクリン錠剤やクロピクフローなどの資材を使用。病害虫防除の確立に苦慮している。
 ハウスメロンを約65㌃栽培している立仙光正さん(61)は、作業効率などを考慮し、クロピクフローで土壌くん蒸を行っている。 くん蒸処理期間は、臭化メチルと比較すると2~3週間長くかかるため、メロンなど年間複数回作付けする作物は、収穫などが遅れる。立仙さんは「品物が売れる、お中元やお歳暮の時期に出荷がうまくできないこともあり経営的にも影響が大きい」と課題を話す。
 また、クロルピクリンの一番の問題点は、「ウイルスに効果が少ないため、効果のある薬剤を早急に開発してほしい」と要望を話す。

(楮佐古正志)     




8月4週号
【四万十町】郷土料理のバイキングが人気 6地区が交代で提供



▲「おかず類は最低でも10種類」と居長原会長

 「準備は大変ですが、遠方から毎週来てくれる常連さんもいて、励みになります」と笑顔で話すのは、「おかみさん市(200人)」の会長を務める居長原信子(いちょうはらのぶこ)さん(64)。 
 おかみさん市は、四万十町にある道の駅「四万十とおわ」のレストラン「とおわ食堂」の定休日を利用し、毎週水曜日に、地元食材のバイキング料理を提供している。今年で4年目。
 地区単位の六つのグループがあり、交代で料理を作る。献立は、自分たちが育てる季節の野菜を中心に決める。100~150人前を作るため、前日から仕込み、当日は朝6時から準備して開店に間に合わせるという。
 地吉婦人部グループが作ったこの日のメニューは、シイタケ・ナスのたたき、イタドリの煮物、夏野菜のみそ煮など11種類のおかずと、ご飯類が3種類、みそ汁、デザートなど。値段は、大人は千円、小学生未満は500円だ。
 居長原会長は、「地元の人はいつも食べている料理だけど、都会の方は喜んでくれます」と話す。

 ▽営業時間=午前11時~午後2時

(門脇久幸)




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