4月4週号
【芸西村】ブルースター「ピュアブルー」育成者
さらなる改良に情熱 村を挙げて全国区めざす
芸西村で10戸の農家が栽培するブルースター「ピュアブルー」。昨年ドイツで開催された国際品評会で最優秀賞を獲得し、さらに人気を高めている。この花を開発した谷岡祥造さん(63)は、28eで栽培する傍ら、花色の異なる品種の開発など、さらなる改良に力を注ぐ。 |
谷岡さんは、25年前から花卉ハウスを経営している。2003年ごろ、その一部で栽培していたブルースターに突然変異を発見した。
本来はつる性が強く、切り戻した後の水揚げが悪い花だが、茎が固くまっすぐ伸びて水揚げがよく、花が上を向いている中から品種改良を繰り返し、3年ほどかけて安定させた。
|
▲ピュアブルーのハウスで谷岡さん。「品種改良を続けるのは、ある意味趣味の世界」と話す。 |
現在でも、より色が濃く丸い花弁のもの、より姿のよいものを作るため、品種改良を続けている。他の原種から花弁が白やピンクの品種も開発中だ。「ピンクは、まだ種は安定していないが、接ぎ木では安定した花卉になる」と話す。
国際園芸見本市で最優秀賞に輝く
海外にもピュアブルーの販路を広げていこうと、販売先の一つが、昨年ドイツで開かれた国際園芸見本市「IPM Essen2011」に出品。品評会の切り花部門で最優秀賞を受賞した。
テレビやラジオ、新聞などで報道され、高知では特に人気が高まっている。「地域の直販所でもすぐに売り切れる」という。
種の需要も高まっており、特許栽培している谷岡さんは今年、種苗会社から依頼を受けて約1・6eで育成した。
キャラクター作り グッズでアピール
ピュアブルーを宣伝するため、4年程前にキャラクター「ココロちゃん」を作成。花の包装に印刷するほか、携帯ストラップなども作った。
|
▲座って太平洋を望める「ココロちゃんのアベックベンチ」 |
また、出荷場が中心となって村の観光施設の野外劇場にブルースターの花言葉「信じ合う心」にちなんで「ココロちゃんのアベックベンチ」を設置。村職員はブルースターの写真を名刺に印刷するなど、村をあげてアピールしている。
谷岡さんは、「突然変異を見つけた時は売れるか不安だったが、平成25(2013)園芸年度からは全部員がピュアブルーを栽培するなど、面積が拡大している。ブライダルシーンにふさわしく、いろいろアレンジできるので、これからは全国的にピュアブルーの良さを広めたい」と話している。
(岡本潤)
4月3週号
【大豊町】ウドの酢味噌和え
「ウドの香りは春の香り。葉先は天ぷらに、皮はキンピラに、元は酢味噌和えにと、丸ごと使えます」と話してくれたのは、大豊町の佐々木和子さん( 68)。山あいのビニールハウスでウドを栽培している。
栽培を始めて30年。親株は標高500b以上の高地で、一年ごとに圃場を替えなければきれいに育たない。毎年春先に収穫用の株と、次の年の親株とに分けて植え替えるという。
「体を動かしゆうことが元気のもと。動く必要にせまられてということもあるけんどね」と笑いながら、夫の住雄さん(74)と二人で、今月20日ごろまで続く収穫作業に励む。
「酢味噌は食べる直前に和えるのがおいしさのコツ。代わりにからしマヨネーズで和えても簡単でおいしい」という。
|
「ハウスのウドは生でも食べられます」と作業中の佐々木さん |
★レシピ★
☆材料(4人分)
生ウド…400c
酢(酢水用)…大さじ2
(酢味噌)
白ゴマ…大さじ2
白味噌…60c
砂糖…大さじ2
酢…大さじ2
|
▲ウドの酢味噌和え |
☆作り方
@ウドをよく洗い、皮をむく(イタドリの皮のようにむける)。
A長さ4〜5a、厚さ2_の短冊切りにし、酢水につける。
B塩を少し入れた熱湯で1分ほどゆで、水気をよく切る。
C白ゴマを香ばしくいってすり、白味噌、砂糖、酢を合わせて酢味噌を作る。
DBとCを和える。
(川井恵美子)
■戻る