11月4週号
【いの町】津賀谷の棚田保存へ協力/いの町中央地区活性化推進協議会
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▲和田会長 |
「吾北地区の津賀谷の棚田が廃れていくのは忍びない。昔の棚田とはいえないかもしれないが、耕作放棄地ではなく、農作物が栽培される棚田の姿を取り戻したい」と話す、いの町中央地区活性化協議会の和田昭一会長(59)。
この棚田は1700年の歴史がある。高知県の有形文化財にも指定され、石積みの美しい景観(約13f・250枚)が広がっているが、「半分近くの棚田が放棄地となって荒れていた」という。
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▲棚田で大豆を栽培する協議会メンバーら |
そこで棚田の再生を目指し、2008年に中央地区活性化協議会を立ち上げた。翌年からは、棚田再生のシンボルとなるイベント「棚田の火まつり」を毎年開催。害虫駆除や豊作祈念を目的に、住民と有志の協力を得て始めた。
棚田に大小800本の松明を灯すことから多くのカメラマンが訪れ、見物した人からは「幻想的な風景に感動した」との声が多く聞かれた。
また、11年前に休止していた棚田の中央にある八所川内神社に伝わる高知県の無形文化財「獅子舞」が、今年地域の小学生3人により復活し、多くの人々で賑わいを見せている。
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▲松明の明かりで棚田の石積みが浮かび上がる |
(傍士智博)
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