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農業共済団体が発行している機関誌のご案内です。

2014年 8月


 

8月3週号
【仁淀川町】棚田の石垣を蓄熱に利用
        中山間の利点生かす/野々宮 益輝さん、安井 正次さん



 仁淀川町大植地区の野々宮益輝さん(60)と安井正次さん(55)は耕作放棄地の棚田を再生し、石垣の蓄熱などを利用したハウス(4e)で、トマト栽培に取り組んでいる。
「新しいことにチャレンジしたい」と話す野々宮さん奄ニ安井さん。後方が石垣パワーハウス

 このハウスでは、棚田の石垣をハウスサイドにすることで、石垣に当たる太陽光の反射熱や蓄熱を利用してトマトを栽培。野々宮さんは、「やるならとにかく地元にこだわりたいと、自分の山から切り出した木を製材し、ハウス設計も自分で全てやりました」と話す。
 施工は地元の方々に協力を依頼。着工から約5カ月間で通称「石垣パワーハウス」を完成させた。
 また、このハウスに興味をもった高知大学の先生が協力し、ハウス内34カ所にセンサーを設置。温度、湿度、日照をデータ化。ハウス内の環境を分析している。
 4月末に定植したトマトは順調に生育し、糖度も高く「甘くておいしい」と好評。「このハウスにちなんで、『石垣パワートマト』と名づけて販売しています」と安井さん。
 「耕作放棄地も増える中、色々な方と情報交換をしながら地元にこだわり、地域の活性化、中山間地域での収益につながる新しいことにチャレンジしたい」と二人は話している。


(森田建實)







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